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外部連携APIを利用したオンライン申請とは?

e-Govのシステムでオンライン申請を行うには、3つの方法がありました。(※)

1.直接入力方式

2.連記式・CSV添付方式

3.API方式

今回は、3つ目のAPI方式について比較してみます。

※一括申請方式を除く(廃止予定のため)

e-Govのサイト上でもAPI方式が紹介されています

下の画像は、e-Govのサイトの掲載されている画面です。

電子申請の普及率は、1割程度ともいわれています。
その理由の一つに挙げられているのが「扱いにくい」という意見です。

では、この問題を解消するには、どうしたらよいでしょう?

そうです。今回紹介する外部連携APIを利用したオンライン申請がこの「扱いにくい」という問題を解消してくれるのです。
このため、e-GovのサイトでもAPI方式を推奨するかのようなページを公開しています。

API方式のメリットとデメリット

API方式のメリットは、誰でも簡単にオンライン申請が行えるという点です。
細かな知識がなくても申請が行えるということは、人材活用の面でも非常に大きなメリットと言えます。

API方式の申請の場合は、申請も照会や公文書の管理もすべて、同じシステム上から行うことができ、e-Govのサイトに行くことなく作業が行えます。
また、ほとんどのシステムが人事情報管理システムの機能を備えていますので、登録されている情報を使い、申請書を作成することができます。
(自動で申請書を作成する機能を備えたシステムも多数登場しています。)

一方、デメリットは、費用が掛かるという点です。
電子証明書の取得にかかる費用に加え、システムを利用するのにも費用が掛かります。

メリットとデメリットを理解したうえで、皆様の会社に適したシステムを選択していただきたいと思います。

外部連携API対応クラウドサービスを徹底比較

ここからは、現在提供されている外部連携APIに対応するサービスのうち、代表的なクラウドのサービスを4つ挙げて、徹底比較してみました。

比較したのは、以下のとおりです。

1.ジョブカン労務管理

2.jinjer労務

3.smart HR

4.オフィスステーション


 

1.ジョブカン労務管理

 

【対応帳票数】 30種類以上

【他社ソフトとの連携】

(ジョブカンシリーズ) 勤怠管理・ワークフロー・経費精算・採用管理・給与計算
(給与)
【API連携】MFクラウド給与・給与計算freee
【CSV取込可】PCA・弥生給与・給与奉行・給料王・給与大臣・給料らくだ与
(コミュニケーション)チャットワーク・slack

【導入実績】 1,300社以上

【マイナンバー管理】 あり

【人事情報管理】 あり

【帳票の自動入力】 あり

【タスク管理】 あり

【料金】 1名400円/月額

【特徴】

・ジョブカンシリーズで連携すれば、勤怠、給与、労務手続をすべてつなげて無駄のない作業ができる
・他社の給与ソフトやコミュニケーションツールとの連携が取れる
・マイナンバー管理機能は標準で備えられている

サービス名:ジョブカン労務管理
運 営 会 社:株式会社Dounuts
ホームページ:https://lms.jobcan.ne.jp/

2.jinjer労務


【対応帳票数】 不明(現在調査中)

【他社ソフトとの連携】

jinjer人事・jinjer勤怠・jinjerワーク・バイタル・jinjer経費・jinjerマイナンバー

【導入実績】 シリーズ合計で5,000社以上

【マイナンバー管理】 jinjerマイナンバー 1名300円/月額

【人事情報管理】 あり

【帳票の自動入力】 あり

【タスク管理】 あり

【料金】 1名300円/月額

【特徴】

・jinjerという1つのプラットフォーム(土台)に必要な機能を組み合わせて利用できる
・既にjinjerシリーズを利用している場合は、割安な料金で利用が可能
・労務手続にマイナンバーを使用する機会は多く、別に月額300円かかることはマイナスポイント

サービス名:jinjer労務
運 営 会 社:株式会社ネオキャリア
ホームページ:https://hcm-jinjer.com/roumu/

3.Smart HR

 

【対応帳票数】 10種類

【他社ソフトとの連携】

 

【導入実績】 15,000社以上

【マイナンバー管理】 あり

【人事情報管理】 あり

【帳票の自動入力】 なし

【タスク管理】 あり

【料金】 1名600円/月額

【特徴】

・導入実績が最も多く現在のところ人事労務クラウドではNo.1の実績
・マイナンバー管理機能、年末調整、電子明細の機能を備え、人事労務に特化している。給与等は他社との連携機能が充実。
・電子申請に対応する帳票の種類が少ない

サービス名:SmartHR
運 営 会 社:株式会社SmartHR
ホームページ:https://smarthr.jp/

4.オフィスステーション

 

【対応帳票数】 90種類以上

【他社ソフトとの連携】

(給与)
【API】PCA給与・PCA給与DX・達人
【CSV取込可】給与奉行・給与kid・セルズ給与・弥生給与
(勤怠)king of time・Touch on time
(その他)OBCマイナンバーサービス

【導入実績】 3,000社以上

【マイナンバー管理】 オプション(1名10円/月額)

【人事情報管理】 あり

【帳票の自動入力】 あり

【タスク管理】 なし

【料金】

※オプションは、メール(無料)、コールセンター(有料)となっています。

【特徴】

・サービス開始から2年余りで導入3,000社超を圧倒的に実績を伸ばしている
・社会保険労務士との連携が可能で、連絡がスムーズに行える
・他社と比較して料金設定が安く設定されているが、対応帳票の種類は最も多く機能も充実している

サービス名:オフィスステーション
運 営 会 社:株式会社エフアンドエム
ホームページ:https://www.officestation.jp/

最後に

いかがだったでしょうか?

社会保険や雇用保険の手続きのために費用をかけるということに抵抗を感じる事業主様もいると思います。
しかし、業務が効率化すればその分の時間を本来充てるべき付加価値の高い重要な業務に割くこともできるようになります。

近年は、AIが進化しておりますが、労務手続のクラウドサービスも急速に発展しているのを感じます。

ユーザーの意見を取り入れて新機能がどんどん追加されていくのもクラウドサービスの良い点です。

ウチは大企業じゃないから手続きの数もそんなにないし、費用はかけられないという方も、クラウドサービスなら導入費用は0円で始められます。

私自身も、長年e-Govサイトからの電子申請を行ってきましたが、クラウドサービスの進化とともにAPI方式に移行しました。
どのサービスも試用期間を設けていますので、一度試してみてはいかがでしょうか?

最後になりますが、労務手続のクラウドサービスをご検討中の方には、とっておきの情報を差し上げておりますので、情報を受け取りたい方は下のフォームからお申し込みください。